ヒガンバナはどうやって増えた?

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今の時期になると、田んぼのあぜや畑の隅に必ずと言っていいほど見かけるのがヒガンバナ・彼岸花(リコリス、曼珠沙華)です。

棚田と彼岸花
棚田と彼岸花

 

日本には北海道から琉球列島まで見られるが、自生ではなく中国から帰化したものと考えられています。その経緯については、稲作の伝来時に土と共に鱗茎が混入してきて広まったといわれています。

以前は赤一色でしたが、最近では黄色や白色の物も見かけるようになりました。

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色は鮮やかですが、実は全草有毒で、特に鱗茎にアルカロイド(リコリン、ガランタミン、セキサニン、ホモリコリン等)を多く含む有毒植物。経口摂取すると吐き気や下痢を起こし、ひどい場合には中枢神経の麻痺を起こして死に至ることもあるので注意が必要です。

それゆえ、植えられた目的として、畦の場合はネズミ、モグラ、虫など田を荒らす動物がその鱗茎の毒を嫌って避ける(忌避)ように、墓地の場合は虫除け及び土葬後、死体が動物によって掘り荒されるのを防ぐためとされる。モグラは肉食のためヒガンバナに無縁という見解もありますが、エサのミミズがヒガンバナを嫌って土中に住まないためにこの草の近くにはモグラが来ないからという説もあります。

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このヒガンバナ、実は種子で増えることができません。
そのため、株分けでしか繁殖できません。しかも驚くことに日本に存在するヒガンバナは全て遺伝的に同一であり、中国から伝わった1株の球根から日本各地に株分けの形で広まったと考えられています。

それではなぜ株分けでしか増えることができないのでしょうか?
それはヒガンバナが三倍体であるからです。

通常植物の体は、オスの精核とメスの卵子から1つずつのゲノム(遺伝子(gene)と染色体(chromosome)から合成された言葉で、DNAのすべての遺伝情報のこと)を譲り受けて2つのゲノムを持っています。これが二倍体です。
そして、精核や卵子を作る時には2つのゲノムを半分に分けます。そして再び受精することによって二倍体に戻ります。

ところが日本に持ち込まれたヒガンバナはこのゲノムが3つのものでした。つまり三倍体です。
二倍体は2つのゲノムを半分に分けることができますが、三倍体は3つのゲノムをうまく半分に分けることができないので、種子が正常にできないのです。

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それゆえ、球根にも毒があるにも関らず、水にさらして毒を抜くと食料にもなるため、飢饉などに備えて非常食として植えられて各地に広まって行ったものと考えられています。
たまに新しい造成地や、線路沿いなどにも彼岸花が咲いていることがありますが、これは土と一緒に球根が運ばれていったと考えられます。
また、山間部森林内でも見られる場合がありますが、これはむしろそのような場所がかつては人里であった可能性があります。
このように、ヒガンバナが咲いているということは、必ず人が球根を植えたという可能性があるのです。

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ここまで書いておいてなんですが、じつは原産地の中国には種子をつける二倍体のヒガンバナが存在するそうです。
二倍体三倍体があるにもかかわらず、なぜ三倍体のヒガンバナだけが日本に持ち込まれたのでしょうか?

三倍体のヒガンバナは二倍体のものよりゲノムが大きいので、その分球根も大きくなります。
また種子をつけない分だけ球根も肥大化します。
日本に持ち込まれた理由が非常用の食料とするためであったため、球根もより大きなものが選ばれた可能性があります。
それゆえ、球根がおおきくなる三倍体のヒガンバナが日本へとやってくることとなったのではないでしょうか?。

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