十二支だけじゃないよ、十二神将もいるよ

今年の干支は酉ですが、神様にも干支があるのをご存知でしょうか?
それらは十二神将と呼ばれ、薬師如来と薬師如来の世界とするよう信仰する人々を守っており、薬師如来の眷属(眷属・部下)なのですが、十二の方角も同時に守っていることから、干支(十二支)の守護神として信仰されています。

そもそも薬師如来は、両脇に日光と月光の2菩薩と、さらにそれらを守る十二の武将・十二神将を従えています。
この十二神将とは、修行中に十二の誓願を立てていた薬師如来が、悪魔から妨害されたとき助けたのが十二の鬼神、後の十二神将だと伝えられています。
十二の神々が、1体に7000人の眷属を率いているといわれ、総勢84000人の大軍で、薬師如来と薬師如来の世界とするよう信仰する人々を守っています。

最初はその姿に決まりがないために自由に表現され、様々な十二神将が作られましたが、甲冑をつけた武将の姿は共通し、分怒相が多い。
平安時代に入ると十二神あることから十二支と結びつき、頭上に十二支の獣を頂く像が登場するようになりました。
十二支に割り当てられた十二神将は、一日を2時間ずつ担当し、24時間体制で薬師如来とその教えを信じる人を守ると言われています。

最も有名なのは、新薬師寺にある十二神将です。
土壇の上で円陣に取り巻いて、薬師如来護衛しています。
激しい怒りを表したほぼ等身大の立像で、我が国最古最大の十二神将像です。

その十二神将がそれぞれ担当する干支は、
子:ビカラ
丑:ショウトラ
寅:シンダラ
卯:マコラ
辰:ハイラ
巳:インダラ
午:サンチラ
未:アニラ
申:アンチラ
酉:メキラ
戌:バサラ
亥:クビラ
となっており、今年は酉、即ちメキラの担当になります。

メキラ

 

先に紹介した新薬師寺の十二神将立像(塑像)の他に、興福寺東金堂の十二神将立像(木像)、広隆寺の十二神将立像(木像)、(いずれも国宝)などが有名です。

興福寺東金堂の十二神将立像(木像)

 

興福寺の十二神将立像(板彫)

 

 

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